有力選手は、どのツール・ド・フランス前哨戦に出場するか?

今年のツール・ド・フランスはサッカー・W杯の影響で、例年より1週間遅い7/7に開幕します。

そこで、「今日のサイバナ」ではツールに出場する有力選手たちは、前哨戦にどのレースを選んでいるのかピックアップして一覧にしてみました。

「2018年グランツールに誰が出場するか一覧(Googleスプレッドシートで開きます)」も参照しながら、ご覧ください。

※印はツールに出場しないチーム所属またはツールへ出場予定のないが、大会の有力選手

クリテリウム・デュ・ドーフィネ(6/3〜10)


クリテリウム・デュ・ドーフィネ公式ホームページより

◆総合系
ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチーム・エミレーツ)
ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)
ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥゼール ラモンディアール)
ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
マルク・ソレル(スペイン、モビスターチーム)
ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)
ダビ・ゴデュ(フランス、グルパマ・エフデジ)
イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)

◆アタッカー、スプリンター系
トマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)
ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
フィル・バウハウス(ドイツ、チームサンウェブ)
ダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット)
※ブライアン・コカール(フランス、ヴィタルコンセプト)

本日開幕のドーフィネは、純粋なスプリンターステージがゼロのため、ツールで総合を狙うステージレーサーが集っています。

ツールが例年より1週間遅いこともあって、後述のツール・ド・スイスを前哨戦に選ぶ選手が非常に多くなっていますが、ドーフィネではツール本戦で使用するコースも実戦で走ることができるというメリットがあります。

ツール・ド・スイス(6/9〜17)


ツール・ド・スイス公式ホームページより

◆総合系
※シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン)
リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チームサンウェブ)
マティアス・フランク(スイス、アージェードゥゼール ラモンディアール)
ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナプロチーム)
ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)
ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)
パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)
ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスターチーム)
ミケル・ランダ(スペイン、モビスターチーム)
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスターチーム)
ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNL・ユンボ)

◆アタッカー、スプリンター系
グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)
マイケル・マシューズ(オーストラリア、チームサンウェブ)
マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナプロチーム)
ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード)
アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ)
アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・スーダル)
※ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)
アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチーム・エミレーツ)
リリアン・カルメジャーヌ(フランス、ディレクトエネルジー)

今年のスイスのメンバーは、例年以上に豪華になっています。

昨年のドーフィネ王者のフルサングは、スイスを前哨戦に選択しました。また、モビスターのトリプルエースがスイスに集結します。キンタナとランダは意外にも初参戦、バルベルデは2012年以来となります。

決してスプリンター向きのステージが多くないなか、ツールでマイヨヴェールの獲得が期待されるトップスプリンターが大勢参戦します。

ツール・ド・スロベニア(6/13〜17)


ツール・ド・スロベニア公式ホームページより

◆総合系
ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNL・ユンボ)

◆アタッカー、スプリンター系
ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNL・ユンボ
マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)
マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)
カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)

その名の通りスロベニアで開催される2.1クラスのレースです。昨年まで全4ステージでしたが、今年は5ステージとなりました。

マイカは昨年大会の総合優勝者です。ログリッチェも地元開催のステージレースということで、ワールドツアーではなくこちらのレースを前哨戦に選んだようです。

有力スプリンターも集結しており、昨年までツールを狙うスプリンターに人気だったステルZLMというステージレースが今年は中止となった影響で、スイスとスロベニアにスプリンターが分かれたようです。

ルート・ドクシタニー(6/14〜17)


ルート・ドクシタニー公式ホームページより

◆総合系
エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)

昨年までは「ルード・デュ・シュド」と呼ばれていた、フランスで行われる2.1クラスのレースで全4ステージです。

超級山岳級の難関山岳ステージが含まれることから、ナイロ・キンタナが調整レースとして好んでいたレースでもあります。昨年大会にはゲラント・トーマスやリゴベルト・ウランも出場していました。

まだスタートリストが全て出揃っているわけではないですが、今年はスカイの新星・ベルナルが目玉選手となり、彼の独壇場となりそうな予感がします。

アドリアティカ・イオニカ・レース(6/20〜24)


アドリアティカ・イオニカ・レース公式ホームページより

◆総合系
ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)

今年が初開催となるイタリアの2.1クラスのレースで、全5ステージで行われます。

初日は23.3kmのチームタイムトライアルが用意され、第3ステージは標高2233mのジアウ峠(※今年のジロ・デ・イタリアのチーマ・コッピより高い)にフィニッシュする難関山岳ステージも含む、まさにグランツールレーサー向けのステージレースになっています。

ワールドチームはバーレーン・メリダ、UAEチームエミレーツ、トレック・セガフレード、ディメンションデータが参戦。ニーバリだけでなく、ダニエル・マーティンやモレマも最後の調整に活用する可能性はあると思います。

◇         ◇

他の有力選手では、リゴベルト・ウランがどこで走るかが未定です。昨年のスケジュールを踏襲するなら、ルート・ドクシタニーを選ぶことになると思います。

ジロからの連戦予定のクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)、ティボー・ピノ(フランス、グルパマ・エフデジ)も、今のところ前哨レースへの出場は予定されていません。

また、6月下旬は例年ヨーロッパ諸国において、ロードとTTの国内選手権が多く開催されるので、最後の調整の場として、またはナショナルチャンピオンジャージの獲得を目指して、出場する選手も多くいると思われます。

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