カチューシャ・アルペシン出場メンバーレビュー!【ジロ・デ・イタリア2017】

ジロ・デ・イタリア2017、カチューシャ出場選手

イルヌール・ザッカリン(ロシア)
マキシム・ベルコフ(ロシア)
ホセ・ゴンサルベス(ポルトガル)
ロベルト・キセロフスキー(クロアチア)
パヴェル・コチェトコフ(ロシア)
ヴィアチェスラフ・クズネトソフ(ロシア)
アルベルト・ロサダ(スペイン)
マトヴェイ・マミキン(ロシア)
アンヘル・ビシオソ(スペイン)

エースのザッカリン、昨年の悔しさを晴らすことが出来るか

ホアキン・ロドリゲスの引退により、チーム唯一の総合リーダーとなったイルヌール・ザッカリンがエース。
昨年のジロでは、第19ステージで落車リタイアとなった。
それまで総合5位をキープしていて、表彰台の可能性もあっただけに、非常に残念だった。

今シーズンは、アブダビツアー総合2位、パリ〜ニース総合6位、ツール・ド・ロマンディ総合15位とまずまずの調子と言ったところだ。

山岳での力は申し分ない。
タイムトライアル能力は平均以上の力を持っているが、武器にはなり得ないだろう。

ナイロ・キンタナと同様に、険しい山岳地帯で積極的に攻勢に出ることが総合上位進出の鍵を握る。

山岳アシストの枚数は豊富

カチューシャは多くのクライマーを起用するようだ。

まずは、ロベルト・キセロフスキーだ。

昨年はティンコフで走っていて、アルベルト・コンタドール専属のアシストを務めていたが、コンタドールと一緒に移籍はせずにカチューシャにやってきた。

2014年ジロでは総合10位に入ったことのある実力者で、ザッカリンのエース山岳アシストを務めることが出来るだろう。

長らくホアキン・ロドリゲスの右腕として活躍してきた、通算15回グランツールに出場しているアルベルト・ロサダも力のあるクライマーだ。
プロデビュー後、まだ1勝もあげていない35歳であり、今大会でも献身的にザッカリンをサポートしてくれることだろう。

現ロシア王者のパヴェル・コチェトコフ、昨年のツアー・オブ・ターキー総合優勝のホセ・ゴンサルベス、昨年のブエルタ・ア・ブルゴス新人賞のマトヴェイ・マミキンと、クライマーの層は厚い。
山岳でのアシスト、山岳ステージでの逃げ・前待ち要員、アタックのチェッカーとして、様々な状況に対応することが出来るだろう。

平坦アシストは3枚

マキシム・ベルコフはジロ専用のルーラーと言える選手で、グランツールに出場した過去5回中5回ともジロに出場している。
2013年には、ステージ優勝もあげている。

アンヘル・ビシオソは40歳となった大ベテラン選手である。

昨年のツールでは、オフィシャル映像に映るザッカリンの顔写真が、ビシオソの顔写真と間違えられ続けていたことで、一躍有名となった選手だ。

ヴィアチェスラフ・クズネトソフは、昨年のヘント〜ウェヴェルヘムで3位となったクラシックレースを得意とする選手である。
ある程度の登りならこなすことが出来そうなので、山岳ステージでも活躍の場面が訪れそうだ。

集団をコントロールする力は十分にあると言えるが、攻撃力は控えめである。

カチューシャ・アルペシンまとめ

◆チーム力

・エースの登坂力:★★★★☆
・エースのTT力:★★★★☆
・山岳アシスト力:★★★★☆
・平坦アシスト力:★★★☆☆

◆ストロングポイント

・ザッカリンの登坂力の高さ
・エース山岳アシストであるキセロフスキーの存在
・山岳アシストの枚数が豊富であること
・チーム全体としてバランスが非常に良いこと

◆ウィークポイント

・山岳アシストの枚数は豊富だが、強烈な登りでは遅れてしまいそうなメンバーであること
・ザッカリンの登坂力以外に、爆発的な要素に欠けること
・ティアゴ・マシャド、トニ・マルティンの不在

クライマーならティアゴ・マシャド、平坦スペシャリストであればトニ・マルティンと言った爆発力のあるメンバーが不在である。
良く言えばバランスの良いまとまったメンバーであるが、悪く言えば今ひとつ迫力のないメンバーであるとも言える。

前向きに捉えればザッカリンとキセロフスキーへの信頼の証なのかもしれない。
ザッカリンの調子が良ければ、十分に表彰台が狙えるだろう。

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